ワークショップ「戦後史の切断面(1)」

記録映画アーカイブ・プロジェクトのお知らせです。第10回目となる今回は「戦後史の切断面(1)ー過疎・開発・公害の記録」と題して、高度経済成長期に変貌していく地域の姿を見つめた記録映画を特集します。

1950-70年代、高度経済成長期の日本では、各地で開発が繰り広げられました。しかし、一方で開発に取り残された地域では過疎化が進行し、他方で成長を支える工場が立地した地域では、水俣病をはじめとする公害病が大きな問題になりました。

今回の特集では、高度経済成長の陰で取り残される青森県下北半島の漁村(現在、原発のある東通村)を記録した「忘れられた土地」、土本典昭が初めて水俣に向き合ったノンフィクション劇場「水俣の子は生きている」、鹿島臨海工業地帯の水質汚染の現状をレポートしたテレビ番組「汚水カルテ」の3本を上映します。

ゲストには、「水俣の子は生きている」の助監督を務めた四宮鉄男氏、水俣フォーラムの代表を務めた社会学者の栗原彬氏、イェール大学大学院で岩波映画を研究する角田拓也氏をお迎えし、高度経済成長の陰で地域がどのように変容していったかを記録映画を通して議論します。


記録映画アーカイブ・プロジェクト 第10回ワークショップ
「戦後史の切断面ー過疎・開発・公害の記録」のご案内

日時:2013年7月7日(日)、13:30-17:30(開場は13:00)
場所:東京大学本郷キャンパス 情報学環・福武ホール 福武ラーニングシアター(B2F)

定員:180名
申込:入場無料。事前のお申し込みが必要です。以下のURLよりお申し込みくださ
http://www.kirokueiga-archive.com
主催:東京大学大学院情報学環(記録映画アーカイブ・プロジェクト)

プログラム:
13:00- 開場
13:30- 開会
総合司会:丹羽美之(東京大学)
13:35- 映画上映(約90分)
「忘れられた土地」
(1958年、30分、監督:野田真吉、フィルムセンター提供)
「水俣の子は生きている」
(1965年、25分、演出:土本典昭、制作:日本テレビ)
「汚水カルテ」
(1977年、27分、演出:神馬亥佐雄、制作:岩波映画製作所・放送番組センター)
15:05- 休憩(15分)
15:20- 制作者が語る(20分)
四宮鉄男(映像作家)
15:50- パネリスト報告(40分)
栗原彬(立教大学名誉教授)
角田拓也(イェール大学大学院)
16:30- 全体討論(60分)
コーディネーター:吉見俊哉(東京大学)
17:30- 終了