こんにちは、今年度から大学院研究生として心機一転(つまりはオーバードクターですが・・・)した森田です。相変わらず育児と仕事と博論執筆のかけ持ちに苦戦していますが、そんな中で5/31〜6/1に神戸大学で開催された日本映像学会の大会へ久しぶりに参加してきました!
自分自身の発表はなく参加しただけなので、本来はごく簡単なことなのですが、現在の私にとってはこれが結構なチャレンジでした。なぜなら、保育園も休みの週末に、2歳になった我が子を連れて行くのか?それとも置いて行くのか? どちらにしても未経験だったからです。
当初は家族旅行も兼ねて(夫も巻き込んで)、一緒に神戸へ行く計画でしたが、そういう時に限って子どもは体調を崩しやすいもので・・・ 悩んだ末に子どもは夫とお留守番してもらうことにして、単身で神戸へ向かいました。じつは出産以来、子どもと24時間以上離れるのはこれが初めてでした。
今回の映像学会は阪神・淡路大震災から30年目ということで、メインシンポジウムのテーマが「震災映像のデジタル・アーカイブと記憶の継承・活用」でした。関西のテレビ局・朝日放送による「激震の記録1995 取材映像アーカイブ」を担当された木戸崇之さんと、地元局のサンテレビジョンが神戸大学と共同で作ったアーカイブ「震災文庫」の藤岡勇貴さんが登壇し、テレビ取材映像をアーカイブ化する難しさと貴重さの両面について率直に語っておられました。テレビ番組のアーカイブ構築は丹羽研でも力を入れてきた分野ですが、お二人がおっしゃっていた「権利関係などのハードルは多かったが、社会的重要性を考えて最終的にはエイヤー!で作った」といった言葉には共感しました。
加えて、国立映画アーカイブの「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を担当されたとちぎあきらさんが登壇し、少し視野を広げて「震災映像」をアーカイブする文化的意義について解説されました。映像以外の資料との連携の必要性や、フッテージ映像であっても客観より主観の産物であることなど、ハッとさせられる指摘がいくつもありました。こちらのアーカイブサイトには僭越ながら私もコラムを書かせていただいていますが、あらためて学ぶ点が多かったです。

その後の懇親会でも久々にいろいろな研究者の方と再会でき、翌日の個人発表も収穫が多く(午後の部はあきらめて早めに帰路につきましたが)、子どもと夫の協力のおかげで、充実した学会参加となりました!せっかくの週末に母親がいないことを許してくれた上に体調も回復した我が子に対して、成長を感じる機会ともなりました。
今回のように週末2日間にわたる学会が遠方開催の場合、育児中の身にとってはなかなか頭が痛いのが正直なところですが・・・ これからも少しずつ工夫して乗り切っていきたいと思います。