くびき野メディフェス2012

みなさんこんにちは。今回のフィールドレビューは、丹羽研修士1年、山中が担当させていただきます。さて、先日10月27、28日と、風が冷たくなりはじめた新潟県に行ってきました。といっても観光に行ったわけではなく、上越市にて行われたくびき野メディフェス2012に参加するためです。

メディフェスは、全国市民メディアの実践者や研究者たちが年に一度集まるフェスティバル。10回目の今年は、上越地方くびき野で活動している「くびき野みんなのテレビ局」(ちなみに、通称みんテレだそうです。)がホストとなり、シンポジウムや分科会、市民の映像祭などが行われました。

開会式に続いて行われたシンポジウム「東日本大震災で地域メディアは何を伝えたか」では、震災時において地域メディアがどんな役割を果たしたか、また果たせなかったかということを、ケーブルテレビやコミュニティFM、地方紙、また市民映像制作者といった実践者をパネリストに招いて議論が行われました。

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災害時に地域メディアが果たす役割は多く、事前の綿密な災害対策が必要になります。と同時に、災害時には予期しない出来事も起こります。東日本大震災においても地域メディアは次々と予期できない問題に見舞われながらも、ぎりぎりの判断と柔軟な対応をしてきたことが、パネリストの方々のお話から伺えました。

またその後の分科会のテーマを並べてみると、

<市民メディアの原点としての瞽女の役割>
<地域メディアとしてのソーシャルメディアの可能性>
<災害と上越の地域メディア>
<市民メディアと映像アーカイブ>
<おまんた 知ってっかね!? 1円切手の前島密>
<市民メディアとしてのワンセグ放送に関する実験報告>

などなど、市民メディアを巡る諸相が見えてきます。

ただ多様な市民メディアの実践がある一方で、市民メディアの課題として、活動主体同士のネットワーク化の問題がよく挙げられます。マスメディアと比べ資金もノウハウも人的資源も不足しがちな市民メディアにとって、他のメディアとつながることは非常に重要になってきます。そういった意味でも、こうして全国に散らばる市民メディアの実践者、研究者が一堂に会して、議論し、また美味しいお酒を酌み交わす機会は、日本の市民メディア活動の促進剤になるのではないでしょうか。

余談ですが、会場となった高田駅前では越後・謙信SAKEまつりがメディフェスと並行してが行われていました。1000円でおちょこを買うと、新潟の地酒が試飲し放題という贅沢なイベント。こちらも毎年行われているようなので、興味がある方はぜひ来年行かれてみてはどうでしょうか。

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