あけましておめでとうございます。今回のフィールドレビューは修士課程の馬琳が担当いたします。最近、コロナの感染状況は再び厳しくなっていて、自宅での時間が多くなりました。皆さんはどのようにおうち時間を過ごしますか。私はこの「在宅」の二年間、ポッドキャスト(Podcast)で音声コンテンツをよく聞いています。今日はポッドキャストについて話したいと思います。
ポッドキャストとは、インターネットで公開された音声コンテンツです。携帯やパソコンなどの端末を通して、それをオンラインで聞いたり、ダウンロードして再生したりすることができます。近年、音声コンテンツの多様化によって、Appleポッドキャスト、Googleポッドキャスト、Spotifyなどのアプリが注目されるようになりました。
音声メディアといえば、まず思いつくのはラジオではないでしょうか。小さい頃、通学の時間はほとんどラジオ番組を聞いて過ごしました。いつラジオを聞かなくなったのかは覚えていませんが、おそらくスマートフォンが普及してきた後のことでしょう。今放送中の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』には、昭和時代に、家族全員が集まってラジオ番組を聴取するシーンがあります。私はそういう経験がないですが、好きな歌手がラジオ番組に出演するのを期待していた記憶はあります。
ポッドキャストを初めて聞いたのは、外国語を勉強するためでした。NHKやBBCなどは毎日ポッドキャストでニュースを無料で配信しているので、聴解能力を高めるいい材料になります。ラジオでニュースを聞くのと似ていますが、コンテンツをダウンロードし、どこでも、いつでも、何回でも聞けることが特徴です。ただし、その当時は、ポッドキャストの面白さを全く感じられなくて、勉強のためにやらなければならない「宿題」だと考えていました。
コロナ禍であんまり外出せず、おうち時間を充実させるために、これまで聞いた、放送局によって配信されたのと異なるポッドキャストを聴き始めました。ポッドキャストは、インターネットにアクセスできれば、個人でも多くの人に配信できるため、その内容は多様化しています。何人かのホストが一つのテーマをめぐって話し合うのが基本的な形式です。芸術、文化などの社会共通の関心を主題とするものもあり、個人の身の回りの出来事を話題とする雑談みたいなものもあります。中国では、さまざまな社会問題を科学的な視点から、専門知識のない聴衆にもわかるような言葉で解読して、ポッドキャストの分野で活躍している専門家・研究者(とりわけ社会科学分野の研究者)も多くいます。
朝ご飯を食べながら、あるいは掃除しながら、軽い気持ちで知りたい分野の情報を選択して入手できるのはポッドキャストの最もおもしろいところだと思います。巻き戻しや早送りもできるので、興味のある部分を見逃すことについて心配する必要もありません。人との接触を最大限に避けるべき今、ポッドキャストのおかげで、「隔離」しながら社会とのつながりが感じられます。
以上、私の経験から音声メディアや音声コンテンツの楽しみ方の変化について語りました。音声メディア市場の拡大によって、また新たな変化が生じるのでしょう。これから、私たちは音声コンテンツにいかに耳を傾けるかについて期待しています。