こんにちは。修士2年の今枝です。6/26(火)に早稲田大学で行われたトークイベント「『二度目の敗戦』をどう生きるのか?〜『特攻兵』と『国体』の視点から〜」に行ってきました。
登壇者:白井聡(政治学者)、鴻上尚史(演出家)
イベントは、白井さんの著書『国体論 菊と星条旗』と鴻上さんの著書『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したのか』の内容紹介から始まり、お二人の日本観へと広がっていきました。
白井さんは、「対米従属の不可視化ないし否認という日本の特殊性」について持論を展開されていました。昨今の日米両首脳の関係を例に挙げ、現在の日米関係は「卑屈の極み」だが、それが当たり前になってしまっている、と指摘されていました。
『不死身の特攻兵』では、特攻機で出撃しても敵艦に体当たりせずに何度も帰還を果たし、終戦まで生き延びた実在の特攻兵が描かれています。この兵士は「ごく普通の若者」であり、このような「ごく普通」の若者が社会に大きな影響を及ぼすというのは現代にも通じることである、と述べられていました。
興味を持った方は是非著書を読んでみてください!
話題はお二人の著書から昨今の政治情勢や原発事故、アメフト問題などに広がり、これらに通底する日本の風潮に収斂していきました。お二人からは切れ味鋭いコメントが数多く飛び出しましたが、中でも特に印象に残ったのは、白井さんが現代日本の特徴を批判した言葉で「不条理を不条理と思わないことを大人になることだと思わされる」というものでした。日頃から周囲に「なかなか大人にならない奴」と言われている身としては、非常に考えさせられる一言でした。