越境するアジアのテレビドラマ

岩渕功一編著『対話としてのテレビ文化ー日・韓・中を架橋する』(ミネルヴァ書房、2011)が刊行されました。終章「テレビドラマがつなぐ東アジア」を私が執筆しています。

本書は、2009年7月に東京で開催された、放送文化基金の35周年シンポジウム「テレビがつなぐ東アジアの市民ー交流から対話に向けて」の成果がもとになっています。
放送文化基金のウェブサイトはこちら
http://www.hbf.or.jp/35_symposium/program.html

ますます活発になりつつある日本・韓国・中国のテレビ文化の交流の歴史と現在を、それぞれの地域の研究者・視聴者・制作者が「対話」をキーワードに議論しています。韓国のドラマ・プロデューサーや日本の脚本家の話から、日韓中それぞれのドラマファンのインタビュー、視聴者意識調査まで、盛りだくさんの内容です。

制作者レベルや市場レベルの交流はこれまでも行われてきましたが、視聴者・市民レベルから東アジアのテレビ文化の交流の意義や可能性を考える試みは、まだ十分に行われていません。本書はそのひとつのきっかけになるはずです。越境するポピュラー文化の行方に興味のある方は、ぜひご一読ください。

ミネルヴァ書房のウェブサイトはこちら
http://www.minervashobo.co.jp/book/b88746.html