記録映画のアーカイブを活用して、映像を用いた多様な研究・教育の可能性を再発見する連続ワークショップ(研究上映会)。第10回目は、戦後の地域社会と伝統工芸を描いた作品を取り上げます。
記録映画保存センターは日本の文化施設にある映画の所蔵調査をしています。今回、岩手県二戸市で、戦後壊滅状態になった漆産業を復興させるために製作された『うるし日記』が見つかりました。農村社会の民主化、女性の解放と自立、地域産業の復興の願いという当時の時代背景が色濃く出ています。
また、『結城紬ー年輪の秘密シリーズ』は農家の副業であった結城紬を支えた女性たちを描いています。鬼怒川中流域で古くから高級絹織物として知られる結城紬は農閑期の女性により受け継がれてきた伝統工芸品です。
里山や稲作文化が支えてきた伝統工芸は現在にどのように受け継がれているのでしょうか。ゲストには木漆作家の辻徹さん、結城紬と家族の地域史をテーマに研究している湯澤規子さんをお招きして、伝統工芸と地域社会の労働や暮らしについて、映像から考えます
記録映画アーカイブ・プロジェクト 第10回ミニワークショップ
「戦後の地域社会と伝統工芸ーー『うるし日記』と『結城紬』から」
日時:2018年6月20日(水)18:00-20:30(開場は17:30)
場所:東京大学本郷キャンパス工学部2号館93B教室
定員:80名(当日先着順・申し込み不要・参加無料)
*満員になった場合、ご入場できないことがありますのでご了承ください。
上映:『うるし日記』(1947年/21分/理研映画/演出:東隆史)
『結城紬ー年輪の秘密シリーズ』(1959年/17分/岩波映画/演出:時枝俊江)
お話:辻 徹(木漆作家・日本文化財漆協会常任理事)
湯澤規子(筑波大学准教授)
主催:記録映画アーカイブ・プロジェクト(東京大学大学院情報学環丹羽美之研究室)
お問い合わせ:
記録映画保存センター(運営窓口)
Tel:03-3222-4249
Email: center_otoiawase@kirokueiga-hozon.jp