こんにちは!今回のフィールドレビューは修士2年の柳がお届けします。まだまだコロナ禍が続いていますが、ドラマやCMにもコロナが映し出されていることはお気づきでしょうか。日々の状況をタイムリーに反映するニュースやバラエティとは違って、「架空の物語」であるドラマやCMは、コロナを反映するのも、反映しないのも可能であります。
今年の1月に放送した『逃げるは恥だが役に立つ〜ガンバレ人類! 新春スペシャル!!〜』(TBS)は新型コロナウイルス(以下、コロナ)が劇中の物語に大きな影響を与え、原作の内容が変わるというまさかの展開で大きな話題を呼びました。その他にも、『リモラブ〜普通の恋は邪道〜』(日本テレビ)、『MIU404』(TBS)、『天国と地獄〜サイコな2人〜』(TBS)など、物語の中でコロナを反映する作品が続々と増えています。
物語にコロナを織り込んでいるのはドラマだけではなく、CMもそうです。2020年、コロナが流行り出した頃は、在宅勤務や時差通勤を推奨するためのCMが多数放映されました。多くの方の耳に残っていると思いますが、「がんばるな、ニッポン。」という強烈なフレーズのCMが話題になったこともあります。さて、今回のフィールドレビューで注目したいのは、カロリーメイトのCMです。私はこのCMを初めて見たとき、「私の話…!」と感心してしまいました。
カロリーメイトの受験生応援CMシリーズの第7弾として制作された「見えないもの」篇は、コロナなど様々な影響を受け、見えないものと闘う受験生を応援するというストーリーになっています。オンライン授業、部活の中止、ソーシャル・ディスタンスの図書館など…まさにコロナ禍の真っ只中にある日本社会が描かれています。慣れていないオンライン授業をとりながら、誰とも会えず、受験に励む主人公の姿が、コロナ禍で実家にも帰れず、誰とも会えずに図書館にこもっていた私と重なりました。本CMのキャッチコピーである「見えないものと闘った一年は、見えないものに支えられた一年だと思う」にもすごく慰められました。
出典:大塚製薬「カロリーメイト」公式サイト(https://www.otsuka.co.jp/cmt/)
カロリーメイトは、2012年から受験生応援シリーズCMを制作しています。どれも「泣ける」とネットで話題になる作品ばかりですが、特に今年のCMは、受験生だけではなく、コロナ禍の中で、普段とは違う変わった日々を送りながら、悲しみや怒り、無力さや疲れを感じている人々に響く内容だったと思います。
今回、例としてあげたのはカロリーメイトのCMでしたが、その他にもたくさんのCMがコロナを取り入れ、今の日本、今の世界を映し出しています。受験シーズンももうすぐで終わりますが、改めて、受験生の皆さんお疲れ様でした!受験生だけではなく、みんながこのコロナ禍で大変だったことが、このCMに流れる森山直太朗さんの「さくら」の歌詞のように、いつか必ず咲き誇ることを心から願います。