今回のフィールドレビューは国際研修員の中山です。去年の11月にアメリカに一時帰国し、学会に参加してきました。
National Women’s Studies Association(NWSA)は様々な学問の中でジェンダーやセクシュアリティなどをテーマにした研究者が集まる学会です。去年は、Combahee River Collectiveの声明発表から40周年の記念すべき年でした。CRCの主要メンバー、アメリカで著名な研究者たち、そして活動家や著名人も参加していました。私は憧れのCRCのメンバーたちや研究者の話が聞けて、興奮しました!
日本の学会ではあまり見ないものがアメリカの学会・特にNWSAではあります。それは学会が、託児サービス、授乳やパンプするための部屋、お祈りなど様々な用途で使用できる部屋、無料の補聴器、ジェンダーニュートラルなトイレ、そして様々なアレルギーや病などに考慮しフレグランス(香水や香料)フリーな環境作りへの呼びかけなど、様々な配慮をしているところです。研究者である前に私たちはみんな様々な状況にある人間です。多くの人が参加でき、楽しめる学会にするための配慮です。このような試みがもっと広がることを私は願っています。
またアメリカの学会の醍醐味の一つは物販ルームです。ここでは主要な出版社が新刊を割引で売っていたり、研究分野に関わる組織のブースがあったり、この学会では地域のマイノリティアーティストの作品なども売っていました。散財しないのはほぼ不可能です。
私は、 (Un)Belonging: The Politics of Sexuality, Gender, and Race in Japanというパネルに参加しました。パネルメンバーはVivian Shaw(University of Texas, Austin)、Jane Wallace(University of Leeds)、Michelle Ho(Stony Brook University)、と私でした。早朝のパネルにも関わらず多くの方が見にきてくださりとても楽しかったです。
<お知らせ>
今年5月で東京大学での在籍期間が終わり、アメリカに帰国するため、これが最後のフィールドレビューとなります。読んでいただき、ありがとうございました。