みなさんこんにちは。M2の羅です。最近ようやく論文執筆を終えて、ほっとすることが出来ました。修論を書き上げるのにはたくさんの人のお世話になりました。本当に感謝しています。今回のフィールドレビューでは、そんな私の研究にも活躍した、テレビCMの分析シートの作り方を紹介したいと思います。
私の研究では、自動車CMの分析を通して、自動車CMはどのように家庭と性別の役割を再現したのか、時代につれてどのように文化価値を反映し、説得の道具となって、自動車を幸せの象徴に変えたのか、ということをテーマにしておりました。分析シート作成を研究手法として、シーンの内容を細かく解読することで、CMの特徴を論じていきました。
テレビCMだけでなく、映像の内容を分析しようとするなら、分析シートを作るのは重要な研究手法で、映像に対する理解に役立つと思います。私の分析シートでは、CMの内容を一つ一つのシーンに分解して、内容、登場人物、場所、ナレーションや会話、テロップ、BGMと時間などのカテゴリを取り上げました。また、分かりやすくするために、映像が取得できたCMをキャプチャして、画像も添付していきました。実際に出来上がったシートがこちらです。
まず、映像のシーンに番号を与えて、映像の内容を述べています。そして、このシーンの中に現れる人物、場所も示します。また、このシーンに出現するナレーションや人物の間の会話を聞き取り、テロップがあれば、これも丁寧に記述しました。BGMの描写はかなり難しいと思いますが、丹羽先生のご意見も参考にしながら、私は例えば、「陽気なクラシック音楽」のように表現することにしました。時間の長さについては、シーン終了の秒数を書くことによって区別しています。
このような作業を通して、映像の叙事構造とストーリーの展開を再現することは、全体的な映像の構成の理解に役立つと思われます。これからCM研究に取り組もうとしている学生さんは、ぜひ参考にしてみてください。