「We Love Television?」視聴レポ

2018年4月24日(火)、東京大学本郷キャンパスにて、第23回「みんなでテレビを見る会」が開催されました。今回は「テレビ狂・萩本欽一の世界〜映画『We Love Television?』〜」と題して、萩本欽一のバラエティを取り上げました。ゲストには、映画『We Love Television?』の監督で、『電波少年』シリーズや『ウッチャンナンチャンのウリナリ!』などで知られる、日本テレビのプロデューサー土屋敏男さんをお迎えしました。

バラエティーの歴史を語る上で「欽ちゃん」は欠かせない存在です。第22回で取り上げた「シャボン玉ホリデー」などの初期バラエティ番組のように作り込んだコントや歌ではなく、アドリブ性を重視したコントや素人イジリなどそれまでとは違ったバラエティの形を作ったのが萩本欽一でした。今回は、そんな欽ちゃんの今を取り上げた映画『We Love Television?』(2017年、110分、日本テレビ)を上映しました。

上映後は、土屋敏男さんにお話を伺いました。欽ちゃんのことやバラエティ番組の変化、そして映画化に至った経緯などについてお聞きすることができました。今回の作品は映画化どころか放送するかも決めずに撮影を初めていたということなど、興味深い裏話や土屋さんのバラエティ論を話していただきました。

会場には欽ちゃんの番組や土屋さんの番組をリアルタイムで観ていた当時のファンや、テレビ関係者、初めて『仮装大賞』以外の欽ちゃんを見た若い学生など、多くの方にご来場頂きました。笑い溢れる中でバラエティ史にとっての「欽ちゃん」、映画とテレビの違い、バラエティ番組のドキュメント性、今後のバラエティについて議論することができ、充実した会になりました。

「みんなでテレビを見る会」では、今後も様々なジャンルの番組を紹介するだけでなく、その番組の制作者と研究者が語り合える機会を積極的に設けていきます。今後ともみんテレをどうぞよろしくお願いします。