11月
15

『拝啓!!鉄道人』ロケ現場レポート

作者: Matsui Eko | 2011年11月15日Posted in: フィールドレビュー

今回のフィールドレビューは、現役のテレビマンでもある博士課程の松井が、自身が関わっているテレビの仕事の舞台裏をレポートします。

CSテレ朝チャンネルで、隔週土曜日の深夜0時30分から絶賛放送中の『拝啓!!鉄道人』。世界に冠たる日本の鉄道に熱きオマージュを捧げる鉄道番組として、2007年10月にスタートして以来、大好評のうちに今回で第6シーズンを迎える人気番組になっています。その第6シーズンの目玉企画として、11月7日より北陸地方にロケに行き、「おいしいトコどり!厳選よくばり北陸旅」と銘打って、乗りテツシリーズ・北陸編を敢行しました。

出発は、7日午前7時の東京駅、上越新幹線MAXとき303号。鉄道ロケの朝は早い。今回のロケの出演者は、芸能界きっての鉄ちゃんであり、『タモリ倶楽部』でもお馴染みの本職はホリプロ・マネージャーの南田裕介と、「アイドリング!!!」のメンバーであり、ホリプロイチ押しの「はんなりアイドル」森田涼花ちゃんの気心知れたレギュラーコンビ。

その他のスタッフ、技術陣はドラマや映画などでも定評のある「池田屋」のお二人、そして、ホリプロの森田涼花ちゃんの「はんなりマネージャー」、この番組をこよなく愛する女性ディレクターと、頑張り屋のAD君、ホリプロサイドの『情熱大陸』なども手掛ける名プロデューサーと、テレ朝の私で計7人。

出演者の2人を合わせると総勢9人のロケは、これに「スタイリスト兼メイク」がつくかつかないかぐらいで、地上波のいわゆる「旅モノ」とあまり変わらない規模です。カメラはデジカメを池田屋のカメラマンとディレクターが回す、2カメ体制ですが、特筆すべきは、ここに「池田屋」を配置できていることで、鉄道のロケは取り直しが利かず、絵作りも基本的にカメラマンにお任せになる部分が多く、まさに番組の生命線なのです。

さて、収録のスタートですがなぜか、直江津駅を少し過ぎたあたりからのスタート。そうです、JR西日本にしか撮影許可を取っていないため、JR東日本管内は撮影ができず、オープニングは越後湯沢で乗り継いだ「はくたか2号」の車内で行われました。

ここから先の内容は、オンエアー前のため小出しに、、、

初日は高岡駅を起点に、藤子不二雄の故郷であり「忍者ハットリくん」ラッピング列車の走る、城端線・氷見線、真っ赤な新車が目に映える・万葉線、旧富山港線の富山ライトレールなどを乗りテツし、午後20時半に収録終了。

ロケ収録中に、一番ヒマなのは我々プロデューサーの2人。主な仕事は、番組宣伝用の写真を撮ることと、取材先への挨拶と名刺交換、収録後の「地方のうまい飯屋」の予約・・・とはいうものの、「何かトラブルが発生」した際に、その火消しとして動くのがもしかしたら、我々プロデューサーのロケ現場での一番の仕事かも、、

実は、初日あるトラブルが起こり、バッチリ放送中にも出てますので、乞うご期待!

2日目は、早朝6時18分の富山地方鉄道で電鉄富山駅より宇奈月温泉へ。それにしても鉄道の朝は早いのですが、南田くんは更に早起きして、4時30分に富山駅に到着する「急行きたぐに」を撮りテツしていたとか、、、本当に頭がさがります、、、

この日は、ただひたすら「富山地方鉄道」を乗り続け、全線を乗りつぶしました。その他、宇奈月から欅平まで、黒部峡谷鉄道で往復しましたが、途中での観光は一切なく、温泉やミュージアムなどには目もくれず、誰も降りそうもない「秘境駅」に1時間もいたり、ひたすらテツに徹しました。最後に、誰かにゆかりのある駅にサプライズで行きますが、これもオンエアーで!!

また、今回は富山地方鉄道でロケした事もあり、同じロケ地をたどった映画『RAILWAYS』を模したミニドラマも撮りました。ただ、ディレクターは基本的にドラマの経験がなく、カット割りもなく、当初はやや戸惑っておりましたが、ここは映画も経験が多い「池田屋」の二人が大活躍!Dも奮起してなかなか、面白い映像も撮れてますよーー

3日目は、またまた早朝の6時46分に越前武生駅より福井鉄道で福井駅前へ

eko

始発直後のため当初はガラガラの車内も、徐々に混んで来て到着時には満員に。そんな時、鉄道ロケでは、もちろんお客様の迷惑に掛からない事が最優先されますが、放送やその後のDVDも考慮して、乗客の映り込みにも注意を払います。

特に前日は、「富山地方鉄道」車内で、幼稚園児が6人くらいで隣の子に頭をもたげて寝ており、なんともユーモラスでかわいくて、しかもカラフルないい絵だったのですが、承諾を得る保護者の方がおらず、なくなくカットせざるを得なかったりもしました。昨今、諸々うるさくなっており、これもテレビが面白くなくなる一因かとも思いますが、やはり、コンプライアンスは遵守せざるを得ません、、、、

その後、田原町(ここは俵万智さんの名前の由来だそうです)で「えちぜん鉄道」に乗り換え、三国港や勝山に行き、こちらも全線乗車完了。

p

三国で解禁直後の越前かにを食べたり、勝山で「恐竜博物館」にも行きたかったのですが、今回も観光はできず、ひたすら乗りテツ。ただ、「えちぜん鉄道」の車内アテンダントさんたちは、美人だし、地域密着で、「ロケが入っており、ご迷惑掛けます」と、乗客の皆さんに自然に声をかけてもらって、何か、「本当の接客」を見たような気がしました。

さて、ロケも終盤に近付くと、気になりだすことがいくつか、、、それは、視聴者プレゼントの購入と、「ブツ撮り」。番組では毎回ロケでその地方の鉄道関係グッズを視聴者プレゼントしており、今回も好い物をみつけましたので、こちらもどしどしご応募ください!そして、それらや、その他インサートしないといけない物品を時間の合間に撮影しました。

そして、この日は、森田涼花ちゃんは東京で仕事があり、14時45分の小松発のJAL便で、一足早く、帰京しました。楽しいロケで、なごりは尽きませんが、南田くんは、そのあとも北陸本線・倶利伽羅駅近くの名所の踏み切りで「撮りテツ」です。

eko2

もう涼花ちゃんもいないので、我々プロデューサー陣もガチで「撮りテツ」に参加しましたが、我々も作り手として、南田くんに絵作りで負けるわけにはいきません!!!コチラは私が笠屋踏切付近で撮った写真です。

eko3

さてさて、翌日に再撮で取り残しや、インサートを撮り北陸ロケは終わりましたが、やはり、鉄道ロケはなんといっても技術の進歩と、彼らの腕に負う所が大きいです。昔なら、ENGで大仰なロケになり、丸一日、カメラを回すのは大変でしたが、今ではたとえ満員電車でも、影を潜める事も可能です。小さいデジカメは、回しにくい面もあるのですが、「池田屋」さんでは独自の「フネ」を作っており、これに対応しているようです。

あとは、四六時中一緒にいるので、やはりなんといってもチームワーク。基本的ですが、これが自然とできるような雰囲気作りも我々Pの大切な仕事でしょう。

では、この放送の模様は、CSテレ朝チャンネルで来年の1月14日・28日・2月11日・25日・3月10日の土曜日、24時30分から(正確には日曜日未明ですが)放送されますので、ぜひお楽しみください!松井英光のフィールドレビューでした。