7月
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映像資料と向き合う

作者: Seo Hanako | 2012年7月09日Posted in: フィールドレビュー

学内で行われた修士論文の中間発表会が、つい先日終わりました。今回のフィールドレビューでは、直前まで発表準備に追われていた(そして、そのせいで記事の更新が遅れてしまった)わたくし瀬尾が、その中で考えた事をつらつらと書き綴りたいと思います。

振り返ってみて、一番苦労した事は資料収集です。研究にはつきものかも知れませんが、特に私は短編記録映画を一次資料としているので、保存状態が当時のままの16ミリ映画フィルムである事が多く、映写機を使わなくては見る事ができません。所蔵している場所に視聴しにいったり、フィルムや映写機をお借りしたりして、やっと視聴が可能になります。所蔵先のご都合もありますし、研究者も社交的でスケジュール管理能力が高くないとやっていけないのですね・・・。アーキビストの方々のご協力なくして、研究はなし得ないのだと、最近ひしひしと実感しております。アーキビストの皆様、いつもご迷惑をおかけして申し訳ありません。今後とも、よろしくお願い致します(笑)

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<記録映画保存センターが保存している16ミリ映画フィルム>

しかしながら、映像アーキビストの方とのお話の中には、示唆的な事がたくさん隠されていて、とても興味深いです。川崎市市民ミュージアム映像部門所属の濱崎さんによると、突き詰めれば映画研究の基本はフィルムにあたる事。見ているものが複製かどうか、映像の再編集がなされていないかどうか、それはフィルムからしか判断できません。最近のデジタル映像は、編集ソフトで簡単に改変でき、それが原本なのか容易には判断できませんが、フィルムではその点で判断ができるのだそうです。歴史的に事実とされている事を塗り替えるような映像に出会えば、原本であるか検証する必要がでてくるのですね。ミュージアムではそんな雑談を交えながら、映像を拝見させて頂いております。

調査対象にあたる上で、どの範囲で資料を集めるかということが悩みの1つです。検索ワードは何にするのか、しかし、検索ワードを絞る事で捨ててしまう可能性があるのではないか、そもそも検索をかけられない状態にあるものは、どのように資料を選択していくのか。この点も研究上明確にしなくてはなりません。資料収集が私の研究の土台にあるので、実はこれが一番重要であり、現段階で不足している点でもあります。これから修士論文提出までに深めたいところです。

中間発表が終わり、これからが修論執筆の本番です。頑張っていきたいと思います。今回は私の研究日記のようになってしまいましたが、読んで下さりありがとうございました。