『Spectator』ー時代の”観察者”になる

最近、活字にあふれた雑誌を読むという経験をしましたか?私のなかで雑誌といえば、ファッション誌、つまり”文字”よりも”絵”、”画像”が多いというイメージが強かったです。しかし、ある雑誌に出会い、こうした考えが一変しました。今回はその雑誌をご紹介します。丹羽研究室修士2年の坂本です。

その雑誌というのは、『Spectator』です。1999年に創刊し、年3回刊のインディペンデント・マガジンです。

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『Spectator』の面白いところは、なんといっても毎号組まれる特集の独自性。「ヒッピー」、「小商い」、「わび、さび」、「発酵」など、メジャーな雑誌ではあまり取り扱われることのないテーマが着目されます。一見すると、とても風変わりなテーマたちは、「この世界で私たちがどう豊かに生きていくか」という主題に対して、いつもヒントを与えてくれます。毎号はじめのページにある「DEAR READERS」の文章は、心を打つものが並びます。

見開いてみると、びっしりと埋められた文字と情報の量に圧倒されます。活字で詰まり切っている雑誌との出会いは衝撃で、「こんな突き抜けた雑誌、自分もつくってみたい!」と思わせてくれました。『Spectator』が携える情報量を、インターネット・メディアで読むことはできないと思います。そのため、本や雑誌がもつ可能性を存分に発揮し、その魅力を私たちに感じさせてくれます。特に、私のオススメは、「vol.33特集:クリエイティブ文章術」、「vol.39 特集:パンクマガジン『Jam』の神話」。『Spectator』が示してくれる活字の世界に没入してみてください。

『Spectator』オフィシャルウェブサイト(http://www.spectatorweb.com/index.html