5月
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ACMI(オーストラリア映像博物館)を訪ねました

作者: Chung Ji Hye | 2016年5月30日Posted in: フィールドレビュー

みなさん、こんにちは。今回は博士課程の丁智恵が、オーストラリアの南東部にある大都市、メルボルンにあるACMI(the Australian Center for the Moving Image:オーストラリア映像博物館)についてレポートします。

学会参加のためにこの都市を初めて訪れたのですが、メルボルンは「世界一住みたい都市」に選ばれるほど、旅行先としても居住地としても世界的に大人気の場所です。世界有数のアートが集まる「芸術の街」でもあり、様々な人種や民族が集まり独特の文化を形成しています。

メルボルンの中心部にある映像博物館を訪れる前に、移民博物館を訪問しました。オーストラリアは、社会全体における移民の割合が非常に高く、全人口の4分の1はオーストラリア国外で生まれた人だそうです。かつての移民船はイギリスを出発した後はアフリカ大陸を南下し、南アフリカから東に海を渡ってメルボルンへ到達したので、この地はオーストラリアでは早い段階で外に開かれた港となりました。博物館の内部では、多様な民族的背景の人々のインタビュー映像などを視聴できるコーナーなどが非常にリアリティのあるつくりになっており、多文化共生を目指すこの社会の意気込みを感じました。  

続いて、メルボルン中心のフェデレーションスクエアの一角にある、ACMIを訪ねました。ここは、1946年に設立された州立フィルムセンターが元になって2002年に新設された、南半球最大の映像に関する博物館です。入場は無料で、誰でも気軽に楽しめる作りになっています。私が訪問した日も、家族連れや若者のグループなどで賑わっていました。

映画やテレビ、デジタルメディアなどの映像文化について、体験型の様々な展示スペースを回りながら、子供から大人まで幅広く楽しむことができる場所となっています。ここでは映画祭や上映会などが定期的に上映され、またテレビや映画に関する専門家や関係者などによるトークショーやイベントが数多く開催されており、まさに映像文化発信の中心地ともいえる、活気のある空間でした。

興味深いことに、ここでは多様なワークショッププログラムなどが開催されており、一般市民が、目まぐるしく進化する映像文化について直接学べる機会が提供されていました。例えば、子ども向けのプログラム「The Magic Camera」では、放送番組の脚本を作ったり、リハーサルやレコーディングをしたり、またグリーンスクリーンを利用し合成画面を用いて様々なヴァーチャルな場面を作ったりする教育プログラムです。この体験を通じて、子どもたちに、実際に番組制作の面白さを味わってもらおうというものです(ワークショップの写真はホームページより)。他にも、様々な人々を対象にした興味深い教育プログラムがたくさん開催されていました。

さらに、膨大な映画やテレビにまつわる映像資料や紙媒体の資料などが保管されたアーカイブ(The Mediatheque)が併設されており、研究目的での利用はもちろん、一般利用であっても、ほとんどの資料が無料で閲覧可能になっています(一部の古いフィルム資料などは有料)。

皆さんも、ぜひメルボルンを訪れる際には、この市の中心部にあるAMCIをぜひ訪問してみてください。

〈参考〉
ACMIホームページ:https://www.acmi.net.au
メルボルンの移民博物館ホームページ:https://museumvictoria.com.au/immigrationmuseum/